人とインタフェース

インタフェース

インタフェースとは、ある物と外部との境界であり外部からの接触を受ける部分のことを指します。これが転じて、コンピュータ分野ではソフトやハードウェアが外部と情報の受け渡しをする手順等を指します。

例えば、旅館に宿泊する時に予約の電話をかける場合、宿泊しサービスを受ける為に「電話をし受付に宿泊する日を伝える」ということが旅館のインタフェースとなっています。この時、宿泊台帳がインタフェースということも出来ますし、電話自身もインタフェースということも出来ます。どこまでが旅館となるのかで前密な意味でのインタフェースは変わります。

多くのコンピュータにおいて、GUIと言われるインタフェースが用いられています。GUIとはGraphical User Interface(グラフィカルユーザーインタフェース)の略で、カラフルな画面とマウスでの操作を主とします。マウスの少ないボタンでの操作を行う為に画面には色々な説明が表示されます。初めて触る人にとっては理解しやすくコンピュータを扱う為の必須のインタフェース とも言えます。

GUIに対してコンピュータにはもう一つ無愛想なインタフェースもあります。
CUI(Character-based User Interface, キャラクタベースユーザインタフェース)やCLI(Command Line Interface, コマンドラインインタフェース)と呼ばれ、画面に文字が表示されるだけのインタフェースです。CUIでコンピュータを操作していると物凄く詳しいと思われがちです。
実はCUIで操作するほうが簡単なことも多く、CUIはとても便利です。しかし、GUIと違い処理させたいことをどうやってコンピュータに指示するかはある程度知っていないといけません。この為、初心者にとっては敷居の高いインタフェースと言えます。

人とインタフェース

人がコンピュータを操作する時、インタフェースを介して行います。GUIであればマウスを用いて画面のいろいろな情報を見ながら操作します。CUIであればキーボードでコマンドを入力し情報を引き出します。

コンピュータの果たす仕事の範囲を広げて人よりの部分までコンピュータに処理させるならGUIというインタフェースになり、コンピュータの範囲を狭く見て人がコンピュータに寄って操作するならCUIということになります。

初心者にとってわかりやすいのはコンピュータが人に寄り添ったGUIです。しかし、わかりやすいというのは多様な選択肢がない状態で迷わせないということですから、様々な処理を扱うのは向いていません。
CUIはコンピュータよりで人が操作するために様々な処理が行いやすいです。ただし、操作するためには知識が必要なため初心者が扱うには難しいです。

今では様々なインタフェースが人寄りになれば人の負担は減りますが、人が学ぶ機会が失われます。コンピュータだけではなく日本の様々なサービスがお客様目線でという事を言いますが、過度の客よりなサービスであれば客が学ぶ機会が失われていると思われます。「日本人は優秀である」とか「日本の教育水準は高い」と言われますが、身の回りの様々なサービスや製品は人の能力が低くても利用できるように作られている為それに甘んじていては能力が低いままになりかねません。もっと、不便なもの理解しがたいものに触れて楽しむ余裕が持てないと人の成長ができないのかもしれません。